なまちゃの備忘録

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楽天VT vs たわらノーロード先進国株式 半年間運用してみた比較

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前回は「楽天VTI」と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の運用結果を比較した。

本項では、「世界」版として楽天VT(楽天・全世界株式インデックス・ファンド)たわらノーロード 先進国株式を半年間運用した成果を比較し、強いのはどちらなのかを検証していく。

この比較で「おや?」と思った方もいらっしゃると思うが、それは追々解説していくことにする。お時間があればしばらくお付き合いいただきたい。

そもそもなぜ「世界」なのか

2020年3月の急落以降、NYダウ平均株価を始めとしたアメリカの各種指数は狂い上げと言っても過言ではないレベルの上昇トレンドだ。その勢いは、1年が経つ今も衰えていない。

しかし、いくら“世界の中心”を自称するアメリカと言えども、世界全体で見れば「一つの国」である。(実際にあるかは別として)何らかの理由で米国市場のみが一気に急落という事態に見舞われた場合、楽天VTIとeMAXIS Slim 全米株式(S&P500)だけではやや心もとない。

そこで、私は

  1. 米国市場のみが急落した場合のリスクヘッジ
  2. 楽天VTとVTIはどちらか強いかを知りたい
  3. 運用会社による違いを知りたい

という3つの理由から、楽天VT」と「たわらノーロード 先進国株式」を同時に運用し、パフォーマンスを比較することとした。

楽天VTの簡単な解説

楽天VTは、正式名称を楽天・全世界株式インデックス・ファンドという。基本的な運用の方法は、前回の記事でご紹介した楽天VTIと同一。アメリカの資産運用会社「バンガード社」が提供する投資信託の「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)」を、「楽天投信投資顧問」が顧客から集めた金(円建て)でひたすら買っていく。

ちなみにVTはFTSEグローバル・オールキャップ・インデックス指数に連動した値動きを目指すとしている。この指数は、日本含むアメリカなど先進国から新興国まで47カ国、それも大型株から小型株までをカバーしたもの。

楽天VTは、商品名で「全世界」と豪語するだけあって構成銘柄は実に8,800以上、地域も北米・欧州・太平洋の先進国市場から新興国市場まで幅広い

もっとも北米(60%)と欧州(17%)だけで全体の3/4以上を占めており、新興国市場の割合は全体の11,3%のみとなっている(2021/1/31現在)。

信託報酬は0.132%。やや高めな感はあるが、最近まで0.212%だったらしいのでこれでも安くなりつつはあるようだ。

 

このようにアメリカを始めとした先進国のインデックス指標」に近い値動きが期待できる一方で、

  • 米国市場のみが急落した場合は残りの4割でリスクヘッジできる(⇒理由①)
  • 同じ運用会社の違うファンドを同時に運用した場合の違いが興味深い(⇒理由②)

という点が、本ファンド買付の決定打となった。

たわらノーロード 先進国株式の簡単な解説

さて、一方のたわらノーロード 先進国株式は「アセットマネジメントOne」が提供している。世界の中でも先進国の株式に投資し、「MSCIコクサイ・インデックス」指標と連動した値動きを目指すファンドだ。

MSCIコクサイ・インデックス」指標とは、日本以外の先進国の株価動向を示したもの。日本を除いた先進国22ヵ国の大・中型株が対象である。先述のFTSEと異なり、こちらは小型株を一切含まない。

構成銘柄は米国だけで69.36%を占めるが、残りは欧州で約2割と、欧米だけで全体の9割近くを占めている。豪州やアジアはそれぞれ数%程度であり、実質アメリカとヨーロッパのインデックス投信」と言っても過言ではないだろう。

 

銘柄数は1,250程度(2020/12現在)だが、「MSCIコクサイ・インデックス」指標の構成銘柄が1,321(2021/1現在)であることを踏まえれば妥当なところか。ちなみに信託報酬は0.11%である。

なぜこの2本なのか

ここまで読んで楽天VTとたわら先進国じゃ、そもそも“全世界”と“先進国”でジャンルが違うし、比較の意味がないのでは」と思う方もいただろう。

確かに楽天VTとたわら先進国は、一見すると全くコンセプトの異なる投信に見える。しかし投資対象が「米国」「欧州」が大半を占めるという点で共通しており、実質的に新興国と小型株を含むか否かという差になっていることは、これまで説明した通りだ。

楽天VTIの“競合相手”には、三菱UFJ国際投信の提供する「eMAXIS Slim 全米株式(S&P500)」を選んだ。もちろんeMAXIS Slimにも全世界インデックスのファンドはあり、楽天VT(全世界)と競わせるファンドとしてeMAXIS Slim 全世界株式インデックス」候補にはなった。

しかし、私が毎月積み立てる総額は5万円と、決して安くはない。それだけの金をかけるのに、単に「楽天」「三菱UFJ国際投信」の一騎打ちとするのはどうにも“月並み”過ぎる。

どうせなら「第三極の運用会社」にも参加してもらい、3社が競ういわば“三つ巴の戦い”とした方が、観察する側としては面白いだろう(⇒理由③)。

そもそもeMAXIS Slim 全世界株式も、たわら先進国と同じ「MSCIコクサイ・インデックス」に連動する成果を目指しており、どちらにしても結局は似た値動きが期待できる。

上記のような理由から、楽天VT」の(直接の)対抗馬には「たわらノーロード 先進国株式」を採用し、互いにその運用成果を競ってもらうことにした。

なお、たわらシリーズにも「たわらノーロード全世界株式」という、楽天VTやeMAXIS Slim全世界株式と似たコンセプトの投資信託は存在する。しかし、総資産はなぜか7億円程度と小さい(楽天VTは996億円、eMAXISは640億円。ちなみにたわら先進国は1,192億円)。今回はあくまで長期で安定的な運用を目指したかったため、総資産額の大きい「先進国」を選ぶこととした。

半年間運用したパフォーマンスの差

(「いきさつ」の話は簡潔にまとめるつもりだったのだが、長くなりすぎてしまったことをお詫びする)

さて、さっそく運用実績をご覧頂くことにしよう。なお、こちらも両ファンドで買い付けた総額が異なるため、元手(=買付額)からの増減を示すパーセンテージで比較する。

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結果はご覧の通り。2月9日前後にたわらノーロード先進国株式堅調に推移する中、楽天VTは大きく下げた。米国相場が急落した3月前半は、たわらも3.63%と楽天VTとほぼ同じ水準に落ちるも、以降は両者とも抜きつ抜かれつの運用成果となっている。

【結論】現段階では「お好みで」の範疇か

楽天VT」と「たわらノーロード 先進国株式」の半年間を振り返った。最初こそ両者で差がつく場面があったものの、上記のグラフからも見られるように全体にならすと成果は「ほぼ互角」であった。

従って、現在までの結論をあえてつけるのであれば「メインは堅実に小型株と新興国の伸びに賭けるなら楽天VT、先進国の大・中型株の安定に乗っかるならたわらノーロード 先進国株式」となる。もはや「この二つならお好みで」と言って差し支えないだろう。

ともあれ、どちらも安定した成果を出す“間違いのないファンド”と言えそうだ。今後も積み立てながら、両者の戦いの行方を見守ることとしたい。

(参考)楽天VTと楽天VTIはどちらが強いか

楽天投信投資顧問が提供する投資信託のうち、(実際に買い付けて運用したわけでもないのに自分があたかも大儲けしたかのような大げさなタイトルをつけ、Googleの検索上位に邪魔くさく居座る何の役にも立たないアフィブログで)よく比較の対象となる感があるのが、この楽天VT」楽天VTI」だ。

私は両者を実際に買い付けて同時に運用している以上、その成果の違いには触れておくべきだろう。参考までにその比較をご覧いただくことにする。

画像2

結果がこちら。グラフの形状こそ似ているが、比べるまでもなく楽天VTIの圧勝だ。

但し、これが単に米国市場の強烈な上昇をそのまま反映したものに過ぎないということは常に念頭に置いておきたい。何事も過信は禁物である。

 

まとめと次回の予定

さて、次回は楽天証券が手がけるロボアド投資「楽ラップ」を取り上げることにしよう。こちらは今年3月から積立を始めてまだ3ヶ月だが、これまでの値動きを紹介する。巷のアフィサイトではほとんど取り上げられない、具体的な構成銘柄も含めてご紹介していきたい。